先日、お店に4人連れの若い男性が食事に来た。
4人はカツカレーを注文し、席に着く。 カレーを運ぶと「ありがとうございます!」「お~!うまそう!」などと非常に好青年なリアクション。 しばらくすると4人の席から大きな笑い声が。 振り向くと、原田知世ばりに真っ白いスキーウェアの青年が困惑し、焦っている。 「どうかしましたか?」と近づくと、彼の純白のウェアの股間部分に見事にカレーが付着している。 カツが股間めがけてダイブしたらしい。 原田知世のような清々しい白は、彼の好青年ぷりを更に際立たせ大変お似合いであったが、 今となっては「黒とかなら良かったのにね」としか言いようがないほど切ない。 彼は切ない顔で私にこう言った。 「すみません!ティッシュ的なものないっすか!!!」 ティッシュ的なもの!? 決してティッシュではなく!? ティッシュ的!! 衝撃的!刺激的! おそらく 「ふき取るにはまずティッシュが浮かんだのだろう、しかし 白いウェアに付着してしまった「ウンコ的なコイツ」をなんとか取り除くために最適なアイテム、 ティッシュ、もしくは紙ナプキン、はたまたウェットティッシュ等、店員のお姉さんよ、 ベストアンサーを僕にくださいよ!」という必死な気持ちが「的」に込められていたのかと思う。 彼らが非常に好青年だったため、私は迅速に箱ティッシュを手渡してあげた。 一心に股間の「ウンコ的なカレー」をふき取る青年。 友人の一人の「取れないねえ」という言葉を聞き、更に熱いお湯で絞ったふきんを渡してあげた。 その後、お店は混みあってきたため私は他の接客に忙しくなってしまい、 彼の股間の行く末を見届けることはできなかった。 そうして、いつの間にか彼らはテーブルにふきんと大量のティッシュを残し去っていた。 果たして私は、彼のティッシュ的なものを所望する気持ちに応えられたのだろうか…。 彼は近々きっと白いウェアをクリーニングに出すだろう。 事情を知らないクリーニング店の人は、ズボンの前の方だからと言っても、 「コレってウンコ的な…!?」って思っちゃうかもしれない。 青年は聞かれもしないのに「カレーこぼしちゃって、いやぁ、あはは」とか言うかもしれない。 好青年の心の傷が少しでも浅いよう、受付は若い娘ではなくおばちゃんかおじちゃん、 聞かれもしないエピソードを話されたときは、笑顔で「それは大変だったねえ」と、汚いものを触るような手ではなく、ガッシリと白いウェアを受け取って欲しい、と願わずにはいられない。 彼らが去ったあと、最高の天気のゲレンデを眺めながら 「ウンコ味のカレーとカレー味のウンコ、食べるならどっち?」っていう 小学校時代に流行った究極の選択のことをぼんやり思い出した。 みんな、白いウェアでカレー食べるときは気をつけて。
by yukiya-13
| 2008-01-29 23:20
| 日常日記★ユキ印
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